落人の篭手 VS パラースの腕輪を検証
この記事は2004年1月12日に書かれたものです。
当時の記事を復元することが目的なので、内容・誤字脱字の修正は行っていません。
内容的に現役のプレイヤにとって有益なものではないと思います。
僕のノスタルジーに付き合ってやってもいいと思う方だけ読んでください。
よく話題になる両腕装備について検証してきた。
検証に使った装備は以下の三種。
- 落人の篭手
防8 耐光-8 耐闇+8 攻+20 回避-5 Lv34~ モ侍忍 - テンプルグローブ
防14 HP+14 STR+4 耐闇+10 ためる効果アップ Lv54~ モ - パラースの腕輪
防15 HP+35 STR+9 DEX-5 AGI-5 Lv60~ 戦モ赤シナ暗獣吟侍忍竜
それぞれの装備で30分間戦闘したデータを使用する。 他の装備、食事などは一切変更していない。 武器はフェラルファング(D+19)を使用した。
種族・Lvを統一した対象への、装備変更による影響のみを、非クリティカルの平均・最大・最小ダメージ、ダメージ分布の点から比較。 MNK67/WAR33、対象はボヤーダ樹Processionaire(芋虫タイプ)。 対象のLvは、取得経験値によるLv差から割り出した。 対象のLvは72~75、データの不揃いを理由(例えば、対Lv72戦の落人のデータがない、など)に対Lv73、Lv75戦のデータから解析を行う。
攻撃力・防御力に影響があるバーサク・ディフェンダー・ためる・メヌエット・ディアなどの類いは一切使用していない。 対象を芋虫タイプとしてしまった不手際からコクーンの影響はどうしても受けるが、コクーン中はダメージがほぼ0になるため、実質的なダメージ分布に影響はなかったものとする。 平均・最小ダメージは影響を濃く受けていると思われるので、コクーン中のダメージをのぞいたデータを用いた(ログから手動で削除した)。
各装備で、与ダメージに関係のあるステータスは以下の通りであった。
- 装備なし
STR 63+18、攻撃力 370 - 落人の篭手
STR 63+18、攻撃力 394 - テンプルグローブ
STR 63+22、攻撃力 372 - パラースの腕輪
STR 63+27、攻撃力 376
結果の推測
実際のデータを見る前に、理論的にどうなるかを予測してみる。
STRは、敵VITとの差(以下ΔSTR)によって固定ダメージにボーナスを与える。 武器ランク2のフェラルファングを使用しているので、他の近接武器とテーブルが同じだと仮定すると、ボーナスの詳細は以下の通り。
- ΔSTR ~ -9: +0
- ΔSTR -8~ -3: +1
- ΔSTR -2~ +3: +2
- ΔSTR +4~ +9: +3
- ΔSTR +10~+15: +4
- ΔSTR +16~+19: +5
- ΔSTR +20~+23: +6
- ΔSTR +24~+27: +7
- ΔSTR +28~+31: +8
- ΔSTR +32~+35: +9
- ΔSTR +36~ :+10
STR+4で固定ダメージ+0~+1、 STR+9で固定ダメージ+1~+3の可能性があることが分かる。
攻撃力は、自攻撃力/敵防御力(以下攻防比)で決定されるダメージ倍率に影響する。 攻撃力370でnだけブーストした場合、最大・最小・平均ダメージが n/370*100 %上昇すると推測できる。 攻防比によって最大・最小ダメが頭打ちになる領域があるので、最大で n/370*100 %上昇する。
テンプルグローブは落人の篭手に比べ5.6%ほど、パラースの腕輪は4.6%ほど、ダメージ倍率に差が出ると予測される。
が、ダメージ倍率は乱数の絡む部分でもあるので、微量の差異は綺麗にデータが得られない可能性がある。
対Lv73戦
【落人の篭手】
平均 52.9、最大 69、最小 26、固定ダメージ 50、ダメージ倍率 52.0~138.0%。
【テンプルグローブ】
平均 52.0、最大 65、最小 40、固定ダメージ 51、ダメージ倍率 78.4~127.5%。
【パラースの腕輪】
平均 51.5、最大 68、最小 28、固定ダメージ 52、ダメージ倍率 53.8~130.8%。
対Lv75戦
【落人の篭手】
平均 45.2、最大 61、最小 30、固定ダメージ 50、ダメージ倍率 60.0~122.0%。
【テンプルグローブ】
平均 44.9、最大 71、最小 30、固定ダメージ 50、ダメージ倍率 60.0~142.0%。
【パラースの腕輪】
平均 46.6、最大 69、最小 28、固定ダメージ 51、ダメージ倍率 54.9~135.3%。
考察
STRに関しては非常に分かりやすい結果が出た。 対Lv73のほうでは、各グラフで突出する固定ダメージが見事に1ずつずれ、対Lv75のほうでも予測の範囲を越えることはなかった。 STRブーストにより、固定ダメージは確実に増えている。
次に攻撃力のほうだが、これは・・・ん~~~~・・・
合致する部分があったり、しない部分があったりという結果になっている。 都合のいい(=理論に合致する)部分の結果だけを、正しかったとするのは抵抗がある。
一撃の重さに関してはパラース>テンプルであるはずなのに、平均ダメは必ずしもそうは語っていないことなどから、結局は乱数に飲まれてしまって、現れた差は誤差の範囲内なのではないかと思う。 ダメージ分布を見ると、心なしか攻撃力の高いもののほうが、固定ダメージより右側の領域で多く山を持つような気がしないでもないが。 で、誤差程度しか結果が現れないなら、攻撃力ブーストは無意味なのか? それはNO。 装備差によっては結果として現れていないが、Lv差補正による敵の防御力差は平均ダメージ上に確実に現れている。 分布を見ても、対Lv73では固定ダメージを境に左右にほぼ等しく分布していたのが、Lv75戦では明らかに左側の分布が増えている。 攻撃力(防御力)ブーストにより、ダメージ倍率は確実に増えて(減って)いる。
「うんちくはいいから結局どの装備が一番優秀なの?」という答えを求めてこの検証を行ったわけだが、結局のところその差はわずか、好きなの使えでFA、なのだと思う。 攻撃力・STRともに与ダメージを上げるのに有効なブーストであるが、装備によるその差は平均ダメージ上には明確に現れない。 試行回数が少ないとのつっこみがあるかもしれないが、試行回数を大きくしないと出ないような差でしかないとも言える。 装備を決める際には、ダメージの算出方法を理解し、サポ・歌・ブレイク・敵の特性などから状況に合わせて今の自分に足りないものをブーストするのがベストなのであろう。
※これはあくまでLv67で行った検証であり、低Lvでの落人の使用感などは知りません
04/01/12追加
対Lv73戦、STR 63+10、攻撃力不明、メヌかかってたりバーサクあったり。
対Lv75戦、STR 63+10、攻撃力不明、メヌかかってたりバーサクあったり。
コクーンのログを消すのが面倒だったので平均ダメージ他は出していません。 STRが上の落人装備時に比べて-8、固定ダメージ差は理論値と一致します。 メヌ・バーサクによる攻撃力上昇における効果は、ダメージ分布上にはっきりと現れていると思います。